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ペーパーレスより紙が良い場合もあります

税務の世界では、所得税、法人税や消費税等々、10年以上前からe-taxによる電子申告を導入していました。

個人的にも申告のための基礎資料など、できるだけスキャンし、ペーパーレスに務めてます。

 

最近、ようやく相続税の申告も電子申告ができるようになり、是非、電子による申告をお願いしますと、税務署の方より電話があったりもします。

ですが相続税の申告の電子化は二の足を踏んでおります。まず、相続税は法人税や所得税のように毎年申告をしなければいけないものでもありません。なので相続人一人一人に利用者識別番号を申請して、というのもどうかなあ、と思います。しかも土地や金融財産など財産に関する大量の添付資料がありますので、紙で出してしまった方が手っ取り早いというのもあります。

 

しかし首都圏あたりの税理士事務所は、書類の保管スペースも限られるため、相続税申告控えも、データで保管するようです。私の場合は、スキャンして保管するものと、つい紙でファイルしてしまうものもあります。

 

ところで、税理士として税法や通達等を読み込まなければいけない場合、どういうわけか、私の場合は印刷して紙の状態でないと、頭に入ってこないのです。税理士受験の頃から、やたらとラインマーカーを引きまくる習慣がぬけません。

PDFやウエブ上で読んでも、どうも頭に入ってこないのはなぜだろうと・・・

 

しかし、先日あるテレビ番組で、ある実験について特集していました。

難解な語句について、紙の辞書で調べ、手書きで記入し回答する場合と、同じ語句をネットで検索し調べる場合とでは、その後の脳への定着率が、異なる結果が出たというのです。

つまり、手を動かして、自分で努力して紙の辞書を引くやり方の方が、その後も脳の中により定着するという結果だったのです。

 

私の、ラインマーカーを引き引き読まないと頭に入ってこないというのも何らかの関係があるのかも、と納得した次第です。