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税理士の得意分野と受験科目の関係

税理士の資格を取るにはいくつか方法があります。主に

①会計科目(簿記論、財務諸表論)税法科目(所得税、法人税、相続税、消費税など)のうち5科目の試験を受験して合格する

②大学院に進んで科目の一部免除を受ける

③税務署に一定期間勤務して科目の免除を受ける

方法です。

 

私の場合は①の、会計科目2つ+税法科目3つの5科目の試験に合格して税理士資格を取得しました。

地方都市で、子供も小さかったので、すべて通信教育でした。1科目ずつ合格できるのも主婦の身には助かりました。何とか5年で合格することができましたが、仕事をしながら試験合格を目指す場合は、10年位かかる人も珍しくなく、とてもたいへんな試験です。

ですから最近は②の大学院で学位を取って一部試験の免除を受けて資格の短期取得を目指すケースの方が増えています。現状はこのケースの合格者の方が5科目合格者よりも多くなっているそうで、今の時代に合っているといえそうです。

 

さて、医者が専門分野が分かれているように、税理士もどちらかというと得意分野があったりします。

特に相続税(贈与税)はその傾向が強いと言えます。私の場合、やはり税理士試験で相続税法をみっちり勉強して合格できたことが大きいです。もちろん実務で多くの案件を経験したことも非常に重要ですが・・・

相続税は不動産や非上場株式などの財産評価や相続税独特の規定があり、税理士試験科目で選択していなかった税理士や、税務署勤務時代に資産税の部門に勤務したことの無い税理士にとっては、やや実務で不安が残るでしょう。

今でも、改正が無い部分は、受験時代のテキストを引っ張り出して確認したりすることもあります。

 

私もそうですが、相続税を受験して合格する人はわりと法人税より所得税をセットで取る場合が多いです。もちろん、難関の所得税と法人税を両方合格する強者もいますが・・・

というのも、相続、贈与、譲渡などは、「資産税」と言われていて、関連性が高く、相続の案件を担当する場合は、相続の前後にこれらが関係することが生じることが多いです。

例えば、相続のあった年は、人によっては亡くなって4カ月以内に準確定申告を行う必要があります。また、相続税の申告をした後に相続した不動産を譲渡するようなケースも多々あります。