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インボイスの準備始めてますか?その①

インボイス制度の開始に向けて、当事務所でも、顧客のインボイス登録事業者の申請を始めています。

この制度の準備にあたって感じたことは、それぞれの会社・事業者様ごとに対応を考えなければならない、ということです。しかも、その事業者様自身の売り手としての対応、買い手としての対応それぞれの対応策をも考慮し準備しないといけないことです。

ですので、今回は私の関与している事業者様の状況に照らし合わせて、考えられる対応をご紹介します。

 

1.現状、消費税の申告をしていて、基準期間の課税売上高も5000万円を超える法人様の場合

このクラスの法人様ですと、基本、皆さんインボイスの登録事業者の申請をすでに行っています。(税理士が代行して申請しています)

むしろ登録しないことがデメリットです。

まず売り手としての準備として、まずは売上に際しての請求書などが、インボイス制度に対応したものであるか、場合によっては請求書ソフト等の改修手続きが必要となるでしょう。

 また、買い手としての対応としては、仕入先・支払先からの請求書についても、ある程度の規模の会社からの仕入れなどは、おそらくインボイスが発行されるでしょうから、通常通りの請求書と同様に確認すればいいです。

 一方で、取引先が小規模の事業者の場合、今までは取引先が消費税の免税事業者であろうが、課税事業者であろうが確認することなく、その取引が課税取引であれば、消費税の控除ができたわけですが、今後はその小規模の取引先ごとに、インボイスの登録事業者かそうでないのか、あるいは消費税の免税事業者なのか、確認作業が必要となります。つまり消費税の課税事業者であってもインボイスを登録申請していないだけなのか、免税事業者なのでインボイス登録してないのか、によって、経理処理が異なってしまうのです。

 免税事業者の場合は、制度開始からしばらくは、経過措置により、消費税額の80%→50%→0というように時期に応じて控除額が変わってくるので、手間のかかる確認作業です。

 ある関与先様では、外注先の個人事業者宛に、インボイス制度に向けてのアンケートや説明などを(私の方で代行して作成し)1件1件確認作業を始めようとしています。

 

このように、インボイス制度が開始されますと、経理担当者の方や我々税理士の確認作業が確実に増加することは間違いなさそうです(泣)