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納付書来ない:急速に電子化を進める国と行政

 国税の申告は平成21年頃にはe-taxにより、行政組織の中では比較的早期に電子申告を実施しており、私も会計ソフトを介して実施しその便利さに甘んじていましたが、このところさらに、国はいろいろな手続きをペーパーレス、電子化を進めようとしています。

 

 相続税の申告だけは、国側の電子での対応も遅く、当事務所も、これに対応するための費用面から、昨年までは相続税の申告書だけは紙で直接税務署に提出しておりました。

しかしここにきて、税務署側も、税務署の窓口での収受印を令和7年から廃止するとのこと、書面では提出の日付が申告書控えに押印されなくなることになりました。そこで、いよいよ相続税も電子申告に対応することとなりました。

これに付随して、相続税特有のかなり多くの書類を添付していたのを、省略してよいことになりまして、はたしてそれで、税務署は納得するのか、資料の不足から税務調査に来られては・・・との懸念から、アナログ人間の当税理士は、添付資料はたっぷり紙で提出しました。

 

税務当局のさらなる襲撃(!)は、納付書の送付の廃止です。個人の確定申告は、口座振替の手続きにより、納付書は送付されていませんでしたが、法人税、消費税に関しては、それぞれの申告・納付期限に合わせて法人宛に郵送されていました。

消費税の予定納付などは、納付書が到着することによって、税理士がメンションしなくても適宜納税いただいていました。

届かなくなると、万が一納付忘れが生じる恐れもあります。

税理士がより注意をはらって白紙の納付書から税額等を記入して、事前に顧問先に渡すことになります。

また、可能な顧問先は、インターネットバンキングなど、キャッシュレス納付に移行していただくことになります。

 が、先日ようやく自動車税のキャッシュレス納付をしたアナログな税理士がどのようにご指導するべきか、思案しております。しばらくキャッシュレス納付に苦戦しそうです。